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葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)
これも有名(ゆうめい)な作品(さくひん)ですね。これは「凱風(がいふう)快晴(かいせい)」という絵(え)ですが、「赤(あか)富士(ふじ)」とも呼(よ)ばれています。晴(は)れた朝(あさ)、富士山(ふじさん)が赤(あか)く、美(うつく)しく見(み)えています。
これらの絵(え)をかいた日本(にほん)の画家(がか)が葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)です。北斎(ほくさい)は1760年(ねん)ごろ、江戸(えど)(今(いま)の東京(とうきょう))で生(う)まれました。今(いま)、東京(とうきょう)スカイツリーや浅草(あさくさ)がある場所(ばしょ)の近(ちか)くに住(す)んでいました。
女(おんな)の人(ひと)がお酒(さけ)を飲(の)んで、三味線(しゃみせん)(ギターみたいな日本(にほん)の楽器(がっき))を入(い)れた箱(はこ)にもたれて、休(やす)んでいます。
これは楽(たの)しい絵(え)ですね。北斎(ほくさい)は人間(にんげん)や動物(どうぶつ)やお化(ば)けなどのスケッチ(sketch)も多(おお)くかいています。
これは160年(ねん)ぐらい前(まえ)にかかれた絵(え)ですが、『鬼滅(きめつ)の刃(やいば)/Damon Slayer』や『呪術(じゅじゅつ)廻戦(かいせん)』などのマンガみたいだと思(おも)いませんか。
この大(おお)きな鳥(とり)の絵(え)は横(よこ)が6.3メートル、たてが5.5メートルもあります。この絵(え)をかいたとき、北斎(ほくさい)は89歳(さい)でした。この絵(え)は、長野県(ながのけん)の岩松院(がんしょういん)というお寺(てら)で、見(み)ることができます。
江戸時代(えどじだい)、40歳(さい)から50歳(さい)ぐらいで亡(な)くなる人(ひと)が多(おお)かったので、90歳(さい)まで絵(え)をかきつづけた北斎(ほくさい)は体(からだ)も心(こころ)も特別(とくべつ)に元気(げんき)な人(ひと)だったんでしょうね。それから、北斎(ほくさい)は、引(ひ)っ越(こ)しを93回(かい)もしたそうです。朝(あさ)から晩(ばん)まで家(いえ)の中(なか)で絵(え)をかいて、部屋(へや)が汚(よご)れたら、そうじをしないで、引(ひ)っ越(こ)しをしたと言(い)われています。
葛飾(かつしか)北斎(ほくさい)の作品(さくひん)は今(いま)でも日本(にほん)、そして、世界中(せかいじゅう)で愛(あい)されています。みなさんもぜひ北斎(ほくさい)の浮世絵(うきよえ)を楽(たの)しんでくださいね。
文:福永歩
画像:パブリックドメイン/Public Domain
(2023.10.17)