日本語多読道場 yomujp
今回(こんかい)は、歌舞伎(かぶき)を鑑賞(かんしょう)するときのポイントをお伝(つた)えしたいと思います。
「百聞(ひゃくぶん)は一見(いっけん)にしかず」ということわざがあります。何度も聞くよりも、一度実際(じっさい)に見た方が早いという意味です。歌舞伎(かぶき)もぜひ一度、実際(じっさい)に鑑賞(かんしょう)してみてください。
<鑑賞前(かんしょうまえ)に>
◆あらすじ(ストーリー)
ストーリーを調(しら)べてから鑑賞(かんしょう)すると、わかりやすいです。その中でも、特に人間関係(にんげんかんけい)は大切です。YouTubeや検索(けんさく)サイトでも調(しら)べることができます。
◆言葉(ことば)を超(こ)えるもの
舞台(ぶたい)で歌舞伎(かぶき)役者(やくしゃ)が話す言葉(ことば)は、古い時代の言葉(ことば)です。
「ごめんなされてくださいませ」などは、「ごめんなさい」かな?などと、少しわかるところもありますが、わからないところの方が多くて難(むずか)しいと感(かん)じてしまいます。でも、歌舞伎(かぶき)は言葉(ことば)だけではありません。
役者(やくしゃ)の声(こえ)・表情(ひょうじょう)・動き、また、化粧(けしょう)・着物・音楽・踊(おど)りなど歌舞伎(かぶき)全体(ぜんたい)から、見て、聞いて感(かん)じてください。感(かん)じる心が理解(りかい)につながります。
<当日(とうじつ)>
◆おすすめの持ち物
持ち物でおすすめしたいのは、まず、食べ物と飲み物です。前回(ぜんかい)ご紹介(しょうかい)した幕(まく)の内(うち)弁当(べんとう)や助六寿司(すけろくずし)などいかがでしょうか。
また、双眼鏡(そうがんきょう)(オペラグラス)があると、役者(やくしゃ)の表情(ひょうじょう)や衣装(いしょう)・小道具(こどうぐ)などがよく見えます。
感動(かんどう)するタイプの方は、ティッシュも持って行ってくださいね。
また、おしゃれをしていくのも、気持ちが高まるので、とてもおすすめです。
◆会場(かいじょう)へは少し早めに行きましょう
もし、歌舞伎座(かぶきざ)で鑑賞(かんしょう)するなら、ぜひ30分前には到着(とうちゃく)して、早めに建物の中を見学(けんがく)してみてください。
歌舞伎(かぶき)の歴史(れきし)が感じられる独特(どくとく)な雰囲気(ふんいき)を楽しんだ後、席(せき)へ。
幕(まく)が開くのを楽しみに待ちましょう。
<鑑賞後(かんしょうご)>
◆感想(かんそう)
見終(みお)わったら、忘れてしまわないうちに、ぜひ、友達(ともだち)や知り合(あ)いにも、その感想(かんそう)を伝(つた)えてください。
あなたの感想(かんそう)がきっかけで、歌舞伎(かぶき)の世界に興味(きょうみ)を持つ方がいるかもしれません。
歌舞伎(かぶき)は、これまで多くの人々によって支(ささ)えられてきました。
皆(みな)さんも、ぜひ、一度、生(なま)の舞台(ぶたい)を鑑賞(かんしょう)してみてください。
そして、歌舞伎(かぶき)の魅力(みりょく)を伝(つた)える一人になってもらえたらうれしいです。
文:岩瀬ありさ
写真:写真AC
イラスト:いらすとや/イラストAC
(2023.9.12)