米
米は小麦、トウモロコシと並んで、世界の三大穀物の一つです。世界の米の約9割はアジアで生産され、消費されています。 生産量は中国が一位で、二位はインドです。
米はイネという植物の収穫物で、インディカ種とジャポニカ種に大別されます。インディカ種の米は粒が細長く(長粒種)、炊いたときに粘り気がなくパラパラになるので、他の具材と一緒に混ぜて食べる料理に使います。東南アジアやインド料理によく使われます。これに対して、ジャポニカ種の米は粒が短く(短粒種)、飯には粘り気を感じます。日本では「白ご飯」と呼んで、白米を炊いた白飯を他の料理と一緒に口に入れて口中調味(味の変化を口の中で楽しむ食べ方)して食べる習慣があります。
米の種類をうるち米ともち米に分ける分類もあります。インディカ種にもジャポニカ種にもそれぞれうるち米ともち米があります。日本ではジャポニカ種のうるち米のイネを、水をはった水田で栽培します。水田での稲作は連作障害が起こりづらいので、日本では毎年同じ水田でイネを繰り返し育てる風景が見られます。うるち米の品種には「コシヒカリ」、「あきたこまち」、「ひとめぼれ」などの銘柄があります。この中で、一番人気があるのは「コシヒカリ」という品種で、日本で栽培されているイネの約三分の一に当たります。もち米は餅を作るためのイネです。また、日本酒を作るための酒造米と呼ばれる違った種類のイネも栽培されています。
日本の米は炊くとつやが出て、食感がふっくらと柔らかく粘りがあり、よく噛むと甘味が増します。また、冷めても味が変わらないので、おにぎり、寿司、弁当などにしてもおいしく食べられます。米は日本人にとって、文字どおり主食で、米を炊いたご飯と一緒に食べる料理を「おかず」と呼びます。日本人は白いご飯と相性の良いおかずに出会うと、「これはご飯がすすみますね。」と言って褒めたりします。和食には「一汁三菜」という言葉がありますが、これはご飯を中心にして、汁が一つとおかずが三つという意味で、米をいかに食べるかという考えを反映していると言えます。
一汁三菜