日本語を勉強する人のための読みものサイト

滋賀県(しがけん)

滋賀県(しがけん)は、日本のほぼ真ん中にある(けん)で、近畿(きんき)地方に(ふく)まれます。京都府(きょうとふ)東側(ひがしがわ)位置(いち)していて、京都(きょうと)から電車や車を使って30分ほどで行ける近さです。

滋賀県(しがけん)一番(いちばん)特徴(とくちょう)は、日本一大きな(みずうみ)である琵琶湖(びわこ)があることです。琵琶湖(びわこ)(けん)の中心に位置(いち)していて、(けん)全体(ぜんたい)の6分の1の大きさを()めています。(けん)面積(めんせき)(やく)4,017平方(へいほう)キロメートルと全国(ぜんこく)で38番目(ばんめ)ですが、琵琶湖(びわこ)のおかげで水が(ゆた)かで、人々の生活(せいかつ)農業(のうぎょう)にとって大切な場所(ばしょ)です。人口は全国(ぜんこく)26番目(ばんめ)くらいで、(やく)140万人が生活(せいかつ)をしています。

観光名所(かんこうめいしょ)

滋賀県(しがけん)には、たくさんの観光地(かんこうち)があります。中でも有名な場所(ばしょ)紹介(しょうかい)します。

琵琶湖(びわこ)

(けん)のシンボルで、日本最大(さいだい)(みずうみ)です。遊覧船(ゆうらんせん)()ったり、湖岸(こがん)のサイクリングロードで周囲(しゅうい)を走ったりできます。また琵琶湖(びわこ)には、たくさんの魚や鳥、(かい)水草(みずくさ)が住んでおり、特に「ビワマス」や「ニゴロブナ」など、琵琶湖(びわこ)にしかいない生きものもいます。そのため、生きものの宝庫(ほうこ)とも言われています。

また、毎年冬になると、シベリアから白鳥やカモなどの鳥たちが()んでくるので、バードウォッチングも人気です。

琵琶湖(びわこ)という名前は和楽器(わがっき)琵琶(びわ)(かたち)()ていることから名づけられたという(せつ)があります

彦根城(ひこねじょう)

天守(てんしゅ)国宝(こくほう)にもなっているお(しろ)で、江戸(えど)時代の姿(すがた)がほぼそのまま(のこ)っており、「現存(げんそん)12天守(てんしゅ)」の一つに(かぞ)えられています。彦根城(ひこねじょう)のように、国宝(こくほう)現存(げんそん)12天守(てんしゅ)(ふく)まれているお(しろ)全国(ぜんこく)に5(じょう)しかなく、とても貴重(きちょう)です。

江戸(えど)幕府(ばくふ)を作った徳川家(とくがわけ)重鎮(じゅうちん)だった井伊家(いいけ)居城(きょじょう)彦根城(ひこねじょう)

延暦寺(えんりゃくじ)

比叡山(ひえいざん)という山の上にある、1200年以上の歴史(れきし)を持つお(てら)です。延暦寺(えんりゃくじ)は、日本仏教(ぶっきょう)の学校のような場所(ばしょ)でもありました。ここで修行(しゅぎょう)したお(ぼう)さんたち(親鸞(しんらん)日蓮(にちれん)など)が、後にそれぞれの宗派(しゅうは)を広め、今の日本仏教(ぶっきょう)(かたち)作る基盤(きばん)となりました。そういった功績(こうせき)もあり1994年には「古都(こと)京都(きょうと)文化財(ぶんかざい)」の一つとして、ユネスコの世界文化(ぶんか)遺産(いさん)にも登録(とうろく)され、今も多くの参拝者(さんぱいしゃ)(おとず)れています。

のちにそれぞれの宗派(しゅうは)を開く名僧たちが修行(しゅぎょう)を行った延暦寺(えんりゃくじ)

名産品(めいさんひん)特産品(とくさんひん)

滋賀県(しがけん)には、おいしい食べものや工芸品(こうげいひん)もたくさんあります。

近江牛(おうみうし)

とてもやわらかく、あまみのある牛肉です。松坂牛(まつさかうし)神戸牛(こうべぎゅう)と並んで日本三大和牛(わぎゅう)(かぞ)えられています。すきやきやステーキで食べると、とろけるような味わいです。

見事なサシ(肉の中に(こま)かく入った(あぶら))が特徴(とくちょう)高級(こうきゅう)ブランド牛・近江牛(おうみうし)

(ふな)ずし

琵琶湖(びわこ)でとれるニゴロブナという魚を使った発酵(はっこう)食品です。塩漬(しおづ)けした(ふな)とご飯を一緒(いっしょ)発酵(はっこう)させるため、とても強いにおいがしますが、「うま味」の強いお寿司(すし)です。(むかし)から滋賀県(しがけん)(つた)えられてきた伝統食(でんとうしょく)で、お(いわ)い事やお正月などに親しまれてきました。

魚を長く保存(ほぞん)するためにご飯と一緒(いっしょ)発酵(はっこう)させていた

信楽焼(しがらきやき)

たぬきの置物(おきもの)で有名な陶器(とうき)です。(きゅう)信楽町(しがらきちょう)(現在の甲賀市(こうかし)信楽町(しがらきちょう))で作られていて、()きものの町としても知られています。その歴史(れきし)はとても古く、鎌倉(かまくら)時代中期(ちゅうき)にはすでに作られていたと言われています。

(あい)くるしい表情(ひょうじょう)特徴(とくちょう)信楽焼(しがらきやき)のたぬき

歴史(れきし)(てき)()り立ち

滋賀県(しがけん)の土地には、(むかし)から人が住んでいて、縄文(じょうもん)時代や弥生(やよい)時代の遺跡(いせき)も見つかっています。また、奈良(なら)時代には一時(いちじ)(てき)(みやこ)ができたり、平安(へいあん)時代には京都(きょうと)の多くの貴族(きぞく)がお(てら)にお(まい)りにきたりなど、政治(せいじ)文化(ぶんか)の中心としても大事な場所(ばしょ)でした。

有名な話としては、戦国(せんごく)時代に織田信長(おだのぶなが)が建てた安土城(あづちじょう)があります。信長(のぶなが)は日本をまとめようとした武将(ぶしょう)で、その安土城(あづちじょう)は新しい時代のシンボルとして知られました。

江戸(えど)時代には、東海道や中山道という道が県内(けんない)を通っていて、多くの人が行き来しました。彦根(ひこね)などには、(むかし)宿場町(しゅくばまち)様子(ようす)(のこ)っています。

くらしと自然(しぜん)

滋賀県(しがけん)は、自然(しぜん)と町がちょうどよく調和(ちょうわ)した(けん)です。琵琶湖(びわこ)や山々などの自然(しぜん)が近くにありながら、大きなショッピングモールや高速道路(こうそくどうろ)、電車などのアクセスもよく、住みやすい地域(ちいき)としても人気があります。

また、災害(さいがい)が少ない地域(ちいき)としても知られ、安心してくらせる(けん)といわれています。

まとめ

滋賀県(しがけん)は、日本で一番(いちばん)大きな(みずうみ)琵琶湖(びわこ)」があることで知られ、水や自然(しぜん)がゆたかな(けん)です。歴史(れきし)(てき)にも有名な人物や出来事がたくさんあり、お(しろ)やお(てら)など、(むかし)の日本を(かん)じられる場所(ばしょ)も多くあります。そして、近江牛(おうみうし)信楽焼(しがらきやき)など、全国(ぜんこく)自慢(じまん)できる名物もたくさんあります。

京都(きょうと)大阪(おおさか)に近いのに、自然(しぜん)(ゆた)かで、()ち着いたくらしができる滋賀県(しがけん)。これからもたくさんの人に知ってもらいたい魅力(みりょく)たっぷりの(けん)です。

文:鈴木大
写真:素材ライブラリー/photoAC/AdobeStock/比叡山延暦寺

(2025.11.7)

You cannot copy content of this page