皆さんは「観光列車」という電車を知っていますか。毎日、通勤や通学のために乗る電車ではなく、外の景色やおいしい食事や車内が楽しめる特別な電車です。乗車時間が数時間の短い電車もあれば、ホテルのように車内に泊まれる電車もあります。
1)トワイライト・エクスプレス瑞風
トワイライト・エクスプレス瑞風
この電車の見所は、まず「走るホテル」と言われるほど、車内が素晴らしいことです。一両全部を使った「ザ・スイート」には、ベッドルームの他にリビング・ダイニングルームやお風呂付きのバスルームがあり、プライベートバルコニーも付いています。これ以外のロイヤルツインやロイヤルシングルと呼ばれる客室にもそれぞれバスルームが付いているので、本当にホテルに泊まっているようです。このトワイライト・エクスプレス瑞風は、2017年にグッドデザイン・ベスト100を受賞しました。
明石海峡大橋
いろいろなところに立ち寄って、観光もできるのはいいですね。一度はホテルのような電車に乗って、いろいろなところを周る旅行を体験してみたいですね。
2)36ぷらす3
https://www.jrkyushu-36plus3.jp/
36ぷらす3
この電車が走るルートは5つあり、曜日(火曜日と水曜日を除く)によって走るルートが違います。まず、月曜日には博多〜佐世保間を、木曜日には博多〜鹿児島中央間を、金曜日には鹿児島中央〜宮崎間を、土曜日には宮崎(宮崎空港)〜大分・別府間を、そして日曜日には大分・別府〜小倉・博多間を走ります。なので、少しずつ乗り継いで一週間で九州を一周することができます。
宮崎・高千穂峡
この電車は、夜の間は走らないので、寝台列車ではありません。しかし、車内で九州の食材を使った昼ごはんを食べたり、お土産物を買ったりできます。少しずつ時間をかけて九州を楽しみたいときに便利な観光列車です。
3)ザ・ロイヤルエクスプレス
https://www.the-royalexpress.jp/
「ザ・ロイヤルエクスプレス」は、2018年にイギリスのデイリー・テレグラフ(The Daily Telegraph)の電子版で、アジアで最も美しい鉄道トップ10に選ばれました。この観光列車は、神奈川県の横浜から静岡県の伊豆下田まで走ります。
ザ・ロイヤルエクスプレス
「ザ・ロイヤルエクスプレス」のセールスポイントは、乗車中に神奈川と静岡で取れる新鮮な野菜や魚介を使った豪華な食事ができることです。和食だけでなく、洋食、フランス料理など、有名なレストランのシェフが作る本格的な料理が楽しめます。
下田
ゆっくり旅行をしたい人には、一泊二日で横浜〜伊豆下田を往復するプランもあります。電車の中でおいしい食事を楽しみ、ホテルに泊まります。また、帰りにも素敵な景色を楽しみながら、おいしい食事をいただくことができます。
4)スペーシアX
https://www.tobu.co.jp/spaciax/
スペーシアX
普通の座席の他に、個室やボックスシート、ソファやラウンジ席など6種類の座席があり、人数や予算によって選べます。特に、6号車にあるコックピットスイートでは、前と横に大きな窓があり、ゆったりした座席から景色を眺めることができます。また、1号車にはコックピットラウンジがあり、コーヒーやビールなどの飲み物やスイーツを楽しみながらおしゃべりできます。
コックピットラウンジ
終点の日光には、徳川家康のお墓がある日光東照宮があり、一年を通して世界中から観光客が訪れています。「スペーシアX」の車両の白は、陽明門の柱をイメージした白色だそうです。
日光東照宮・陽明門
京とれいん雅洛
この電車は、車両によってデザインが違います。一人用座席、二人用座席、四人用座席の他にも窓の方を向いて座れるベンチシートもあります。また、1号車から6号車まで、車両ごとに季節と植物のテーマがあります。
6号車車内
4号車外観
電車の中に庭があるなんて素敵ですね。もう、乗ったときから京都への旅が始まっているような電車です。
文:Naoko Ikegami
画像:AIいらすとや/写真AC/Naoko Ikegami
(2023.12.19)
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