日本語多読道場 yomujp
寒(さむ)さが厳(きび)しい2月ですが、日は確実(かくじつ)に長くなって、光(ひかり)を感(かん)じる月でもあります。そんな2月の日本の行事(ぎょうじ)といえば、何でしょうか。バレンタインデー? それもありますが、日本のというと、やはり「節分(せつぶん)」でしょうか。節分(せつぶん)って聞いたことはあるけど、よく知らないという人も少なくないかもしれませんね。今日はその節分(せつぶん)について、ちょっとご紹介(しょうかい)しましょう。
まず、節分(せつぶん)とは、どんな日なのでしょう。漢字を見ると、「季節(きせつ)を分ける」と書きますね。2月4日が「立春(りっしゅん)」といって春の始まりの日で、節分(せつぶん)はその前日(ぜんじつ)の2月3日です。新しい春が来る前に、厄払(やくばら)い、つまり悪いものを追(お)い払(はら)って、幸運(こううん)を呼(よ)び込(こ)むという大切な日なのです。
節分(せつぶん)といえば、豆(まめ)まきです。「鬼(おに)はそと、福(ふく)はうち」と言いながら、鬼(おに)に向(む)かって豆(まめ)を投(な)げ、鬼(おに)を追(お)い払(はら)います。やり方に決(き)まりはありませんが、一般的(いっぱんてき)には、家の奥(おく)の部屋(へや)から鬼(おに)を追(お)い出すように豆(まめ)をまいていき、最後(さいご)は玄関(げんかん)から鬼(おに)を追(お)い出(だ)します。そして、もう鬼(おに)が家に入ってこられないようにドアを閉(し)めて「福(ふく)はうち!」。これでもう安心(あんしん)というわけです。この豆(まめ)まきは節分(せつぶん)の日の夜に、各家庭(かくかてい)で行うことが多いですが、神社(じんじゃ)などでも行われます。有名な力士(りきし)や芸能人(げいのうにん)が豆(まめ)まきにやってきて、それを人々が見に行くという、一つのイベントにもなっています。
文:新階由紀子写真:フォトAC、イラスト:いらすとや(2022.1.26)