冬の星座
子「ねえ、パパ」
父「何?」
子「きょう小学校で星座について勉強したんだ。でも、本当にあんなにたくさん星があるの?」
父「そうか。ゆきは夜空にたくさん星があるのを見たことがないんだね」
子「うん。わたし見てみたい」
父「じゃあ、今夜、天気がよければ山の方に行ってみよう!」
子「うん!」
父「着いたよ」
子「わぁー、すごい! こんなにたくさん星があるんだね」
父「ほら、あれが天の川だよ」
子「本当に川みたい」
父「それから、あれが北極星」
子「知ってる。北にあっていつも同じ場所にあるんだよね」
父「よく勉強してるね」
父「じゃあ、冬の大三角形は知ってる?」
子「うん、勉強した。でも、どれかわかんない…」
父「あそこに明るい星が3つ並んでるでしょ」
子「オリオン座!」
父「そうそう。その左上にある赤い星があるでしょ?」
子「あ、あった! 赤い星」
父「そう、あれがベテルギウス」
父「そこからずっと左に行くと、明るい星があるでしょ。あれがこいぬ座のプロキオン。そして、そこから右下にずっと行くと、また明るい星。おおいぬ座のシリウスだよ。この3つを結ぶと、大きい三角形になるでしょ?」
子「本当だ! パパすごい!」
父「そう、実はパパはすごいんだよ」
子「じゃあ、あのおおいぬとこいぬは親子なの?」
父「ええと…」
子「なんだ。知らないんだ」
父「……」
子「あ、見つけた。うさぎ座!」
父「ああ、あれが耳だ」
子「わたし、うさぎ大好き❤️」
父「パパが大好きなものも見つけたよ」
子「何?」
父「かに座。四角が体で、あれとあれがハサミ」
子「ふふ。おもしろい」
父「じゃあ、そろそろ寒くなってきたし、帰ろう」
子「うん。あ、流れ星!」
文:遠藤和彦
画像:AdobeStock
(2025.1.21)