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(さくら)

(さくら)は日本でとても人気があります。多くの人が、(さくら)()き始めると、春が来たなと(かん)じます。そして、(さくら)満開(まんかい)になると、「花見」に行きます。(さくら)は、さまざまな(かたち)で日本の文化(ぶんか)生活(せいかつ)(ふか)くかかわっています。

花見

(さくら)は、大体3月から4月に()きます。(あたた)かい地方から()くので、()時期(じき)は南から北へ少しずつ上がっていきます。(たと)えば、沖縄(おきなわ)では1月から2月に早咲(はやざ)きの(さくら)()き始めます。そして、北海道(ほっかいどう)では、5月になってから()(さくら)もあります。

このように、(さくら)()時期(じき)が南から北に(すす)んでいく様子(ようす)を「(さくら)前線(ぜんせん)」と言います。気温(きおん)が上がって、(あたた)かい日が(つづ)くと(さくら)前線(ぜんせん)はどんどん北に上がっていきますが、反対(はんたい)に、(さむ)い日が(つづ)くと前線(ぜんせん)は止まったり、(おく)れたりします。

(さくら)前線(ぜんせん)情報(じょうほう)は、花見の計画を立てるのに便利(べんり)です。毎日新しい情報(じょうほう)がテレビやラジオなどで紹介(しょうかい)されます。花見のシーズンは、多くの人が満開(まんかい)の美しい(さくら)を楽しみます。

日本には、多くの種類(しゅるい)(さくら)がありますが、一番(いちばん)有名なのが「ソメイヨシノ」です。沖縄(おきなわ)以外の日本全国(ぜんこく)で見ることができます。その(ほか)に「ヤエザクラ」「マメザクラ」「カンヒザクラ」「エドヒガンザクラ」などがあります。

ソメイヨシノ

ヤエザクラ

ソメイヨシノなどは、まず花が()き、それから()が出てきます。花が()いているのは、大体10日から2週間ぐらいで、(みじか)(いのち)の花として知られています。その(うつく)しさと(はかな)さが、人生の(うつく)しさや(はかな)さと重なり、日本人にとっては、どの花より大切な存在(そんざい)だと考えられています。

葉桜(はざくら)

そのため、(さくら)は古くから日本の文学や芸術(げいじゅつ)のテーマとしてよく使われてきました。俳句(はいく)()や歌などに(さくら)季節(きせつ)(うつく)しさが()まれたり、浮世絵(うきよえ)絵画(かいが)食器(しょっき)などに(えが)かれたりしています。歌舞伎(かぶき)にも(さくら)がテーマになっているものがあります。

葛飾北斎(かつしかほくさい)桜花(おうか)(たか)

このように、日本人にとって(さくら)文化的(ぶんかてき)精神的(せいしんてき)にも大切(たいせつ)存在(そんざい)なのです。

(さくら)とスカイツリー

文:Naoko Ikegami

写真:写真AC/Photock/ぱくたそ/パブリックドメインQ

(2024.4.2)

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