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(ぎょう)にんべんの漢字

いいお天気の日には、どこかに「()き」たいですね。山? 海?(とお)いところ?

(むかし)は「(とお)いところ」という意味で、「()」という漢字が使われました。「()()」というと、(とお)(はな)れた場所(ばしょ)という意味になります。

(ぎょう)にんべんの漢字は「行く」や「移動(いどう)する」というような意味があります。それでは、見て行きましょう。

まず、どこかに行って、帰って来ることを「往復(おうふく)する」と言います。「(おう)」が行く、(すす)むという意味で、「(ふく)」が帰る、(もど)るという意味です。往復切符(おうふくきっぷ)は、round trip ticketのことです。

(けい)」という漢字は、小さい道や(とお)る道という意味で、長さや距離(きょり)(あらわ)すようになりました。「(ちょっ)(けい)」は、(えん)の中心を(とお)る道で、(えん)(はし)から(はし)までの長さです。「(はん)(けい)」は、直径(ちょっけい)の半分で、(えん)の中心から(はし)までの長さです。
(せい)(ふく)」は、(てき)(たお)して支配(しはい)するという意味です。反対(はんたい)に「(ふく)(じゅう)」は、おとなしく「(したが)う」という意味です。
()」という漢字は、(ぎょう)にんべんに「走る」と書きます。これは、()り物に()らないで、歩くという意味です。歩くことを「()()」とも言います。

車がゆっくり(すす)むことを「徐行(じょこう)」と言います。(ぎょう)にんべんの漢字が二つ(つづ)いていますね。

また「(お/ご)」は、名詞(めいし)の前につけて、ていねいな意味を(あらわ)します。(たと)えば、「()名前(なまえ)」や「()住所(じゅうしょ)」などです。

このほかにも、(ぎょう)にんべんの漢字は、毎日使う言葉(ことば)の中にたくさんあります。(たと)えば、「()つ」や「(うし)ろ」は、よく使う言葉(ことば)ですね。

(やく)(しょ)」、「(げい)(じゅつ)」、「(まち)(かど)」などの言葉(ことば)の中にも(ぎょう)にんべんの漢字があります。

また、「漢字が『(とく)()』です」「昨日は『(てつ)()』しました」などの表現(ひょうげん) でも使われています。

このように、毎日私たちが使っている言葉(ことば)の中に、(ぎょう)にんべんの漢字は、たくさんあるんですね。

文:Naoko Ikegami

画像:日本語の絵/イラストAC

(2025.10.31)

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