雨かんむりの漢字
雨を使った漢字は、たくさんあります。
冬に降る「雪」の漢字は、よく見ますね。
「雪」が空気中で溶けると、「霙」になります。
寒いとき、氷の粒が降ることがあります。
直径5ミリより小さいものを「霰」、直径5ミリ以上の大きいものは「雹」と言います。
夏の夕方、短い時間に激しく降る雨を夕立と言いますが、その夕立が降るとき、「雷」が鳴ることが多いです。
夏の午後、湿った空気が雲の中でぶつかって、静電気ができます。
その静電気がたまって落ちるのが「雷」です。あ、「雲」も「電気」も雨かんむりですね。
空気中の水分が小さい水の粒となって浮かんでいる状態を「霧」と言います。北海道の摩周湖は、よく「霧」が出ることで有名です。
春、山などにかかる「霧」は「霞」と呼ばれます。「春霞」は、俳句や和歌にもよく出てくる言葉です。
葉っぱなどから落ちる水の粒を「雫」と言います。秋の「霧」によってできた「雫」は、「霧雫」と言って、秋の俳句にも使われています。
最後に、冬の朝に見かける「霜」は、空気中の水分が夜に冷えて凍ったものです。
雨のつく漢字は、こんなにたくさんあるんですね。
ときには、嫌われることもある雨ですが、形を変えて私たちの生活に現れているのです。
Naoko Ikegami
画像:イラストAC/写真AC
(2024.11.29)