(うめ)

日本人はお花見が大好(だいす)きです。毎年、(さくら)の花が()く日を楽しみにしています。けれども、私たちが見るのは(さくら)(かぎ)りません。(さくら)()く前に、もう一つ、とても楽しみにしていることがあります。それは(うめ)の花を見ることです。

(うめ)は2月ごろから()(はじ)めます。まだ(さむ)季節(きせつ)です。私たちは、セーターやコートを着て、(うめ)を見に出かけます。(さむ)さの中で(うめ)を見ながら、もうすぐ春が来ると(かん)じます。(うめ)は、春の(おとず)れを待つ季節(きせつ)にぴったりの花だといえるでしょう。

私の家の(にわ)にも、(うめ)()えてあります。毎年、きれいな花が()きます。(さくら)()えていません。それには理由(りゆう)があります。(うめ)(さくら)より手入れが簡単(かんたん)です。(さくら)場合(ばあい)毛虫(けむし)という面倒(めんどう)な虫もつきますし、()もたくさん()ります。(くすり)をまいたり、()掃除(そうじ)したりするのが、大変(たいへん)です。それで、()が家では(さくら)ではなく、(うめ)()えたのです。

日本には(うめ)で有名な観光地(かんこうち)があります。とくに、有名なところが三つあります。茨城県(いばらきけん)水戸市(みとし)にある「偕楽園(かいらくえん)」、石川県(いしかわけん)金沢市(かなざわし)にある「兼六園(けんろくえん)」、岡山県(おかやまけん)岡山市(おかやまし)にある「岡山後楽園(おかやまこうらくえん)」は、(うめ)を楽しむことのできる三名園(さんめいえん)とされています。

もちろん、(ほか)にも(うめ)()るのにぴったりなところはたくさんあります。もし、2月から3月にかけて、日本を旅することがあったら、(うめ)のある場所(ばしょ)調(しら)べて、見に行ってはいかがでしょう。(うめ)のかわいさに(おどろ)くことでしょう。

私は神戸(こうべ)岡本(おかもと)という町に住んでいます。ここには「岡本公園(おかもとこうえん)」という(うめ)で有名な公園(こうえん)があります。(むかし)から(うめ)(はやし)があることで知られていました。その歴史(れきし)を大事にするため、1982年に公園(こうえん)として整備(せいび)されました。少し高い場所(ばしょ)にあるので、町並(まちな)みを背景(はいけい)に花を(なが)めることができるのが特長です。気分がすっきりします。神戸(こうべ)(いのしし)という大きな野生(やせい)動物がいる場所(ばしょ)です。町でも時々、姿(すがた)を見ます。公園(こうえん)の入り口には、(いのしし)が入るのでドアをしめましょうという注意書きがあります。(いのしし)(うめ)を見るのでしょうか?

岡本梅林公園(おかもとばいりんこうえん)は、2月の中ごろには紅梅(こうばい)()(はじ)め、4月の上旬(じょうじゅん)まで様々(さまざま)(うめ)()きます。一つの(えだ)で、うすい赤色や赤色、そして白い色の(うめ)が咲く「思いのまま」という(めずら)しい種類(しゅるい)(うめ)もあります。 さらに(うめ)には、食べるために作られる品種(ひんしゅ)もあります。それらは梅干(うめぼ)しにしたり、梅酒(うめしゅ)にしたりします。

梅干(うめぼ)は日本で古くから作られている食品で、青い(うめ)()を塩に漬けて、赤じその()(くわ)えて色をつけ、日に()して作る保存食(ほぞんしょく)です。味は()っぱいですが、健康(けんこう)にいいとされています。

また、梅酒(うめしゅ)は青い(うめ)焼酎(しょうちゅう)氷砂糖(こおりざとう)()けて作ります。家庭(かてい)で作る人もいます。お店で買ってくることもできます。(あま)くておいしいです。 このように(うめ)は花のときも、()になっても、人間を楽しませてくれるものなのです。

文:三浦暁子

写真:岡野秀夫

(2022.10.11)

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