日本語多読道場 yomujp

(うえ)(はら)温泉(おんせん)

(さむ)い冬は「雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)」でホットな気分に!

季節(きせつ)は冬を(むか)えました。冬といえば、(さむ)い、(つめ)たいというイメージですね。多くの人が思い出すのは、真っ白い(ゆき)(こおり)風景(ふうけい)でしょう。日本では全国(ぜんこく)気温(きおん)が下がり、地域(ちいき)によっては(おお)(ゆき)()ることも少なくありません。ただ世界の中には一年中、(ゆき)がまったく()らない国もあり、そういうところから日本へ来たみなさんは、日本の冬がなかなか想像(そうぞう)できないかもしれません。今回(こんかい)関東(かんとう)で特に(ゆき)の多い場所(ばしょ)で、温泉(おんせん)を体験してみましょう。

(まど)の外は冬の(ゆき)景色(げしき)

東京から上越新幹線(じょうえつしんかんせん)に乗ると、1時間もたたないうちに、(まど)の外は(ゆき)景色(けしき)です。「上越(じょうえつ)」というのは(むかし)からある地名で、「上州(じょうしゅう)群馬県(ぐんまけん))」と「越後(えちご)新潟県(にいがたけん))」からきています。上越新幹線(じょうえつしんかんせん)は東京から群馬(ぐんま)を越え、関東(かんとう)の上(北)にある新潟(にいがた)までつながっているのです。今回(こんかい)は、その途中(とちゅう)上毛高原駅(じょうもうこうげんえき)新幹線(しんかんせん)()り、バスで1時間ほど山に近い場所(ばしょ)へ行きます。

上越新幹線(じょうえつしんかんせん)

駅からはホテルのバスが便利(べんり)

目的(もくてき)場所(ばしょ)である「(うえ)(はら)高原(こうげん)」に着きました。たくさんの(ゆき)()もっていますね。このあたりは、土地がとても高い場所(ばしょ)にあり、(まわ)りは高さが2千メートルを()える山に(かこ)まれています。そのため大自然(だいしぜん)がすぐ近くに(かん)じられ、素晴(すば)らしい景色(けしき)を楽しむことができます。近くにはゴルフ場や散歩(さんぽ)のコースがあり、冬はスキー場も開いて、多くの観光客(かんこうきゃく)が集まります。

大自然(だいしぜん)がすぐ近くにある「(うえ)(はら)高原(こうげん)

そしてスキーとともに、観光客(かんこうきゃく)に人気なのが「雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)」です。「雪見(ゆきみ)」とは、(ゆき)()景色(けしき)や、()もった(ゆき)を見て楽しむことをいいます。日本では、千年以上も(むかし)からある習慣(しゅうかん)です。雪見(ゆきみ)は、(ゆき)(さむ)いふんいきを、あたたかいものといっしょに体験します。「雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)」はあたたかいお風呂(ふろ)に入りながら、そして「雪見(ゆきみ)(ざけ)」は(あつ)いお(さけ)を飲みながら、きれいな(ゆき)景色(げしき)を見て楽しみます。最近(さいきん)はSNSで「雪見(ゆきみ)ご飯」や「雪見(ゆきみ)カフェ」も話題ですね。

雪見(ゆきみ)ご飯

雪見(ゆきみ)カフェ

雪見(ゆきみ)だいふく

みなさんが大好(だいす)きなアイスクリームにも、「雪見(ゆきみ)だいふく」という商品(しょうひん)があります。「だいふく(大福)」は、あん(餡)をモチで(つつ)んだお菓子(かし)ですが、「雪見(ゆきみ)だいふく」は中にあんではなく、(つめ)たいアイスクリームが入っています。これは、大福(だいふく)が家の中、アイスクリームが家から見る(ゆき)景色(げしき)、というたとえで、二つをいっしょにすることで、雪見(ゆきみ)をイメージしたものです。

水上(みなかみ)高原(こうげん)ホテル200

ホテルの外へ“外出”する露天(ろてん)風呂(ぶろ)

さて、この(うえ)(はら)高原(こうげん)には温泉(おんせん)が出るところがあり、そこがそのまま観光客(かんこうきゃく)()まることができるホテルになっています。「水上(みなかみ)高原(こうげん)ホテル200」です。ここの露天(ろてん)風呂(ぶろ)がある場所(ばしょ)は、ホテルで()まる部屋(へや)と同じ建物ではなく、一度外に出てから少し歩きます。どんなところなのか、気になりますね。さっそく行ってみましょう。

氷点下(ひょうてんか)で入る雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)

まさに、大自然(だいしぜん)の中にある露天(ろてん)風呂(ぶろ)ですね。お風呂(ふろ)の上には屋根(やね)がなく、目の前に高い山と白樺(しらかば)の木が広がっています。目を()じると、お()(なが)れる音と、(ゆき)が木から地面(じめん)()ちる音だけが聞こえます。そのまん中にある広いお風呂(ふろ)に入ると、まわりは真っ白な「銀世界」です。この地域(ちいき)では冬の時期(じき)気温(きおん)(ひく)くて、氷点下(ひょうてんか)(0℃以下のこと)になることもあります。最高(さいこう)雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)が体験できるでしょう。

高い山と白樺(しらかば)(かこ)まれた「銀世界」

水上(みなかみ)高原(こうげん)ホテル」では料理も楽しみの一つで、「みなかみイタリアン」が人気です。「みなかみ」は地名の「水上(みなかみ)」のことで、イタリアンはイタリア料理です。世界で有名な日本の和食(わしょく)と、芸術的(げいじゅつてき)なイタリアの料理をいっしょにしています。大自然(だいしぜん)(そだ)った土地のおいしい野菜(やさい)と魚を使い、(さら)や料理の見た目もきれいですね。ぜひ味わってみてください。

和食(わしょく)とイタリア料理をいっしょにした「みなかみイタリアン」

日本では、冬になると全国(ぜんこく)のたくさんの場所(ばしょ)で「雪見(ゆきみ)風呂(ぶろ)」を楽しむことができます。冬は毎日(さむ)くて(つめ)たいですが、あたたかいものや(あつ)いものといっしょにホットな気分も味わうことで、それぞれの()さが実感(じっかん)できるでしょう。そして、それは「春夏秋冬」という、四つの季節(きせつ)変化(へんか)(めぐ)まれた日本の魅力(みりょく)を、あらためて発見することにもなります。

文:白石誠

写真:白石誠

(2024.2.6)