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青森県(あおもりけん)

青森県(あおもりけん)は、本州(ほんしゅう)一番(いちばん)北にある(けん)です。北の先にある津軽(つがる)海峡(かいきょう)(はさ)んだ対岸(たいがん)には北海道(ほっかいどう)があります。四季(しき)がはっきりしていて、夏は(すず)しく、冬は(ゆき)がとても多く()ります。青森県(あおもりけん)面積(めんせき)は、(やく)9,600平方(へいほう)キロメートルで、全国(ぜんこく)で8番目(ばんめ)に広い(けん)です。一方で人口は(やく)120万人で、全国(ぜんこく)で31番目(ばんめ)くらいの少なさです。その分、人の手の入っていないたくさんの(ゆた)かな自然(しぜん)(のこ)っている(けん)ともいえます。

観光(かんこう)名所(めいしょ)

青森県(あおもりけん)には、たくさんの有名な観光(かんこう)()があります。

三大ねぶた(まつ)

毎年8月に青森市(あおもりし)弘前市(ひろさきし)五所川原市(ごしょがわらし)の3か(しょ)で行われる(まつ)りの総称(そうしょう)です。

青森(あおもり)ねぶた(まつり)青森市(あおもりし)

青森市(あおもりし)のねぶた(まつ)りはもっとも有名で非常(ひじょう)規模(きぼ)が大きいです。高さ5mほどの巨大(きょだい)人形(にんぎょう)ねぶたが山車(だし)として運ばれ、「ラッセーラー!」のかけ(こえ)とともに(おど)り手「ハネト」が()ねながら(すす)みます。夜は明かりの入ったねぶたがとてもきれいで、迫力(はくりょく)満点(まんてん)です。観光(かんこう)(きゃく)(ふく)めて毎年230万人前後の人々が参加(さんか)します。

 

弘前(ひろさき)ねぷたまつり(弘前市(ひろさきし)

「ねぷた」と()ばれ、青森市(あおもりし)よりも落ち着いた雰囲気(ふんいき)です。扇形(おうぎがた)山車(だし)が多く、絵巻物(えまきもの)のようなデザインが特徴(とくちょう)です。武者絵(むしゃえ)()ばれる(いさ)ましい武将(ぶしょう)()(えが)かれており、(おもて)(うら)()のテーマが(ちが)うのもポイントです。音楽も青森市(あおもりし)よりゆったりとしています。毎年130万人前後の人々が参加(さんか)します。

 

五所川原(ごしょがわら)立佞武多(たちねぷた)五所川原市(ごしょがわらし)

最大(さいだい)特徴(とくちょう)は、なんといっても高さ(やく)23メートルにもなる「立ちねぷた」です。まるでビルのような大きさの山車(だし)が、ゆっくりと(まち)の中を(すす)様子(ようす)は大迫力(はくりょく)です。からくり人形(にんぎょう)のように動く部分(ぶぶん)もあり、見ごたえたっぷりです。毎年70万人前後の人々が参加(さんか)します。

青森市(あおもりし)
弘前市(ひろさきし)
五所川原市(ごしょがわらし)

十和田湖(とわだこ)奥入瀬(おいらせ)渓流(けいりゅう)

十和田湖(とわだこ)は、青森(あおもり)秋田(あきた)県境(けんざかい)にあるきれいな(みずうみ)です。すぐ近くには、木々と川の(なが)れが(うつく)しい奥入瀬(おいらせ)渓流(けいりゅう)があります。夏は(みどり)がまぶしく、秋は紅葉(こうよう)がすばらしく、とても人気の場所(ばしょ)です。

濃い(みどり)と水の流れる音が癒しの空間を作り出します

弘前城(ひろさきじょう)

江戸時代(えどじだい)に建てられ、その天守(てんしゅ)は今もそのまま(のこ)っているとても貴重(きちょう)なお(しろ)です。江戸時代(えどじだい)以前の天守(てんしゅ)現存(げんそん)しているお(しろ)は日本には12(じょう)あり、「現存(げんそん)12天守(てんしゅ)」と()ばれています。春には(やく)2,600本もの(さくら)()(ほこ)り、毎年200万人近くが(おとず)れる「弘前(ひろさき)さくらまつり」が開かれます。

(ほり)(さくら)が映し出される夜桜(よざくら)幻想的(げんそうてき)(うつく)しさです

三内丸山(さんないまるやま)遺跡(いせき)

(やく)5,000年前の人々のくらしがわかる、とても大きな縄文時代(じょうもんじだい)遺跡(いせき)です。家(竪穴式住居(たてあなしきじゅうきょ))の(あと)やお(はか)土器(どき)石器(せっき)が見つかっており、世界中から注目されています。2021年に「北海道(ほっかいどう)・北東北の縄文(じょうもん)遺跡(いせき)(ぐん)」のひとつとして世界文化遺産(せかいぶんかいさん)登録(とうろく)されました。

大昔(おおむかし)の人たちの生活(せいかつ)様子(ようす)垣間見(かいまみ)ることができる貴重(きちょう)遺跡(いせき)です

名産品(めいさんひん)特産品(とくさんひん)
青森県(あおもりけん)には、おいしい食べ物や有名な特産品(とくさんひん)がたくさんあります。

りんご

青森県(あおもりけん)といえば、と言われて最初(さいしょ)に思い()かべる人も多いかもしれません。日本でとれるりんごの(やく)6(わり)青森県(あおもりけん)(さん)です。「ふじ」や「つがる」など人気の品種(ひんしゅ)がたくさんあります。

昼と夜の気温差(きおんさ)が大きい、冷涼(れいりょう)地域(ちいき)である、雨が少ないなど青森県(あおもりけん)はりんご栽培(さいばい)(てき)しています

大間(おおま)のまぐろ

本州(ほんしゅう)最北(さいほく)の町・大間町(おおままち)では、本まぐろの一本()り(1本の()(いと)で魚を1(ぴき)ずつ()り上げる()り方)が有名です。()れたてのまぐろは、東京の市場(いちば)でも高値(たかね)取引(とりひき)されており、特に1月の初競(はつせ)りでは1(おく)円以上の値段(ねだん)がつくこともあるブランド品になっています。

大間町はこのような石像(せきぞう)設置(せっち)されるほど、まぐろが有名

せんべい(じる)

八戸市(はちのへし)を中心とした郷土(きょうど)料理です。パリッとした南部(なんぶ)せんべいを、(なべ)料理の中に入れて食べる少しめずらしい料理です。

小麦粉(こむぎこ)で作られた南部(なんぶ)せんべいを(やわ)らかく食べるために(なべ)に入れたのが由来(ゆらい)となっている

青森県(あおもりけん)歴史(れきし)

青森県(あおもりけん)は、(むかし)から人々がくらしていた場所(ばしょ)です。三内丸山(さんないまるやま)遺跡(いせき)をはじめとした多くの遺跡(いせき)があり、縄文時代(じょうもんじだい)文化(ぶんか)垣間見(かいまみ)ることもできます。2021年には「北海道(ほっかいどう)・北東北の縄文(じょうもん)遺跡(いせき)(ぐん)」として、世界文化遺産(せかいぶんかいさん)にも登録(とうろく)されました。

江戸時代(えどじだい)には、津軽(つがる)(はん)盛岡(もりおか)(はん)があり、弘前(ひろさき)津軽(つがる)(はん)城下町(じょうかまち)として(さか)えました。また、青森(あおもり)(こう)明治時代(めいじじだい)北海道(ほっかいどう)本州(ほんしゅう)をむすぶ重要(じゅうよう)(みなと)となり、青函(せいかん)連絡船(れんらくせん)運航(うんこう)されていました。のちに青函(せいかん)トンネルができ、いまでは新幹線(しんかんせん)青森(あおもり)北海道(ほっかいどう)がつながっています。

まとめ

青森県(あおもりけん)は、(ゆた)かな自然(しぜん)歴史(れきし)のある文化(ぶんか)、そしておいしい食べ物がたくさんある(けん)です。夏にはにぎやかなねぶた(まつ)り、冬には(ゆき)景色(げしき)、春には(さくら)、秋には紅葉(こうよう)と、四季(しき)を通じてたくさんの楽しみがあります。

りんごのふるさとであり、縄文(じょうもん)の心がいきづく青森県(あおもりけん)。あなたもいつか、青森(あおもり)のすばらしさを体験してみてくださいね。

文:鈴木大
写真:AmazingAOMORI/素材ライブラリー/photoAC/AdobeStock

(2025.10.17

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