宮崎県
九州の南東に位置する宮崎県は、温暖な気候と美しい自然が広がる県です。青い海と緑の山々、歴史ある神社や古代の遺跡、南国の果物など様々な魅力がたくさんつまっています。
宮崎県の面積はおよそ7,734平方キロメートルで、全国で14番目の広さです。広い土地に対して人口はおよそ107万人で、これは全国で35位くらいの少なさです。自然が豊かでのんびりとした生活ができる地域です。
日南海岸の「サンメッセ日南」にはイースター島から正式に許可を得たモアイ像が並ぶ
島の上にある珍しい神社。非日常的な感覚に包まれます
●鵜戸神宮
海にせまった断崖の洞窟の中にある、めずらしい神社です。古くから安産や子宝、恋愛の神さまとして信仰されています。断崖の下にある「亀岩」という岩のくぼみに「運玉」を投げて願いごとをする風習があります。
断崖に立つ鵜戸神宮。運玉を投げ入れる亀岩は鵜戸神宮から見下ろした海岸に
●高千穂峡
火山の活動でできた渓谷で、美しい滝や岩の風景が広がっています。高さ約17mから水が流れ落ちる真名井の滝は日本の滝100選にも選ばれており、その近くまで行けるボート体験はとても人気のアクティビティとなっています。
高千穂峡のまわりには、「天岩戸神社」など日本の神話にゆかりのある神社も多くあり、昔話や神さまの伝説が生きているロマンのある地域です。
滝と豊かな自然を身近に感じることができる神秘的な空間
名物・特産品
●マンゴー(ブランド名:太陽のタマゴ)
宮崎県といえば高級フルーツの「マンゴー」が有名です。とくに「太陽のタマゴ」という名前のブランドマンゴーは甘くてジューシーで大人気です。1つ数千円から1万円以上することもあり、おみやげや贈り物にもよろこばれています。
宮崎県は、あたたかい気候と日ざしの強さ、雨が少ないことなど、マンゴーを育てるのにとても適した環境です。
宮崎を代表する特産品の一つである太陽のタマゴ
宮崎県を代表する鶏料理じとっこの炭火焼きとチキン南蛮
●芋焼酎
芋焼酎とは、「さつまいも」を原料にして作る日本の伝統的なお酒のことです。特に九州地方ではとても人気があり、宮崎県も全国で有数の芋焼酎の産地として知られています。
宮崎県で有名な焼酎メーカーとしては霧島酒造(都城市)や雲海酒造(宮崎市)などがあります。先に挙げた地鶏やチキン南蛮との相性も良く、日常生活の中で親しまれています。
●宮崎牛
全国でもトップクラスのおいしさを誇る黒毛和牛です。やわらかくて脂ののりもよく、全国の品評会でたくさんの賞をとっているブランド牛です。宮崎牛と名乗るためには、以下のような厳しい条件があり、選ばれた牛だけが宮崎牛になれるのです。
・宮崎県で生まれて、育てられた黒毛和種という種類の牛であること
・お肉のやわらかさや、あぶらの入り方などの基準が肉質等級4等級以上であること
きれいなサシ(脂身)が入ったお肉が特徴。脂がとても甘く感じます
かつて宮崎のこの地に多くの権力者が住んでいたことを示す証
人と文化
宮崎の人は、あたたかくてやさしい人が多いと言われています。自然豊かな環境で過ごす生活の中で、ゆったりとした時間が流れているからかもしれません。
「神楽」という伝統の舞も有名で、神さまへの感謝をこめて、夜通し踊るお祭りが今でも行われています。特に高千穂の夜神楽は、観光客にも人気です。
古くから受け継がれている「神楽」は今でもこの地域に根付いています
宮崎県は、神話の故郷とよばれるほど古い歴史と豊かな自然が残る場所です。おいしい食べ物もたくさんあり、のんびりとした空気が流れています。機会があれば、ぜひ宮崎県を訪れてみてください!
文:鈴木大
写真:鵜戸神宮/高千穂町観光協会/みやざき観光ナビ/素材ライブラリー/photoAC/AdobeStock
(2025.12.12)