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たすきをつなぐ

 日本では、お正月(しょうがつ)駅伝(えきでん)というリレーマラソンが行われます。テレビで始めから終わりまで12時間以上も生中継(なまちゅうけい)します。ごちそうを食べながら、テレビで駅伝(えきでん)を見るのが、お正月(しょうがつ)の楽しみの一つです。
 駅伝(えきでん)は日本で生まれたスポーツです。トラックでのリレーは、バトンをわたしながら走りますが、駅伝(えきでん)はたすきをわたしながら、走ります。1月1日には「ニューイヤー駅伝(えきでん)」が、2日と3日には「箱根(はこね)駅伝(えきでん)」が行われます。「ニューイヤー駅伝(えきでん)」は会社員や公務員(こうむいん)のチームが走ります。

 「箱根(はこね)駅伝(えきでん)」は大学生の駅伝(えきでん)です。(やく)100年の歴史(れきし)があって、人気(にんき)があります。東京から箱根(はこね)を2日間かけて、おうふくします。

 1月2日の朝8時に1人目の学生が東京を出ます。箱根(はこね)まで(やく)108km(キロメートル)を5人の学生で走ります。5人目の学生は、高低差(こうていさ)(やく)834m(メートル)もある箱根(はこね)山道(やまみち)をかけあがるので、たいへんです。午後1時ごろ、山の上に着きます。道ではたくさんの人がはたをふりながら、「がんばれ」と言って、おうえんします。

 (つぎ)の日の1月3日には箱根(はこね)から東京まで、また別の5人の学生で走ります。前の日に一番(いちばん)だった大学から走り始めます。きのうのぼった山を一気(いっき)(くだ)ります。100mを13秒台(びょうだい)で走る学生もいます。最後(さいご)の学生は午後1時ごろ東京に帰って来ます。全部(ぜんぶ)で10人の学生が協力(きょうりょく)して、走ります。おうふくのきょりは217.9kmですから、1人の学生は平均(へいきん)(やく)20km走ります。一番(いちばん)早く東京に着いた大学がゆうしょうです。

 お正月(しょうがつ)の後も3月から10月まで、日本全国(ぜんこく)で中学生や高校生の駅伝(えきでん)や車いすの駅伝(えきでん)が行われます。

公開:2022.6.7


————続きは本書をご覧ください。

『Reading Road—多様な日本を読む』

公益社団法人 国際日本語普及協会(AJALT)[著]

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