明石焼(あかしや)

明石焼(あかしや)き」という食べ物を知っていますか? (まる)(かたち)で、(やわ)らかな生地(きじ)の中にタコが入っています。昼食(ちゅうしょく)夕食(ゆうしょく)などに食べることもありますが「明石焼(あかしや)き」はその名前が(しめ)すとおり、明石(あかし)代表(だいひょう)するもので、明石(あかし)の人たちに(あい)されています。大阪(おおさか)で有名な「たこ()き」によく()ています。たこ()きは明石焼(あかしや)きから生まれたと言う人もいます。たこ()きはソースや青のりをかけて食べますが、明石焼(あかしや)きはソースを使わず、お(わん)に入ったつけ(じる)につけながら食べます。明石市内(あかししない)には70(けん)以上(いじょう)明石焼(あかしや)きのお店があり、いつも多くの人でにぎわっています。みんな、楽しそうに、明石焼(あかしや)きを(はし)で持ち上げ、つけ(じる)につけて、ふうふうと(いき)()きかけ、さましながら食べます。その様子(ようす)小籠包(しょうろんぽう)をたべるのに()ているかもしれません。

明石焼 ( あかしや )

明石焼(あかしや)きの作り方>

自分の家で明石焼(あかしや)きを作る人もいます。()()いに作り方を教えてもらいました。

材料(ざいりょう)4人分)

ゆでたタコ・適量(てきりょう)(ちょうどいい(りょう)

(たまご)・3()

だし(じる)(魚やこんぶなどのスープ)・2カップ

明石焼(あかしや)きの(こな)・120gまたは、小麦粉(こむぎこ)・60gと、じん()小麦粉(こむぎこ)のでんぷんを精製(せいせい)したもの)・60g

うすくち醤油(しょうゆ)適量(てきりょう)(ちょうどいい(りょう)

作り方

①タコを小さく切ります。

明石焼(あかしや)きの(こな)(あるいは、小麦粉(こむぎこ)とじん())をふるいにかけ、だし(じる)()いておきます。ホットケーキを作るときと同じように()ぜます。

(たまご)()き、②に(くわ)えます。

(ねっ)した鉄板(てっぱん)に③を(そそ)ぎ、そこへタコを1()ずつ入れます。

(かたち)(まる)くしながら、ピック(とがった道具(どうぐ))を使い、ひっくり(かえ)し、ふっくらと()()げます。

⑥つけ(じる)(だし(じる)にカツオ・うすくち醤油(しょうゆ)(くわ)えて()たもの)につけながら、いただきます。

明石焼(あかしや)き用の鉄板(てっぱん)普通(ふつう)家庭(かてい)にはないと思います。けれども、たこ()きの鉄板(てっぱん)を使えば、大丈夫(だいじょうぶ)です。オンラインショッピングで買うこともできます。

みんなで集まったときなど、明石焼(あかしや)きを作りながらおしゃべりをしたら、楽しいですよ。

鉄板(てっぱん)明石焼(あかしや)きを()

明石焼(あかしや)きができた理由(りゆう)

明石焼(あかしや)きをはじめて食べたとき、「どうしてこんなにやわらかいのだろう」と、不思議(ふしぎ)に思いました。それは、じん()加熱(かねつ)してもかたくならないためだと、教えてもらいました。(たまご)黄身(きみ)がたくさん入っていることも、その理由(りゆう)だそうです。今回(こんかい)、この記事(きじ)を書くために、私は明石観光協会(あかしかんこうきょうかい)に行き、明石焼(あかしや)きについて勉強しました。明石焼(あかしや)きの誕生(たんじょう)には、(おどろ)くような秘密(ひみつ)があったのです。150年ぐらい前、明石(あかし)では「明石玉(あかしだま)」と()ばれる製品(せいひん)が作られていました。「明石玉(あかしだま)」は食べ物ではありません。本物(ほんもの)そっくりに作られたサンゴのことです。本物(ほんもの)のサンゴはとても高価(こうか)なため、お金持ちしか買うことができません。それでも、女性(じょせい)たちはサンゴで自分を(うつく)しく(かざ)りたいと(ねが)います。そこで、ある人が、硝石(しょうせき)という名の石を()って、その(こな)(たまご)白身(しろみ)でかため、サンゴのようなものを作り、「明石玉(あかしだま)」という名前で売ったそうです。すると、人気商品(にんきしょうひん)となり、(かみ)(かざ)るための装飾品(そうしょくひん)・かんざしとして使われるようになりました。「明石玉(あかしだま)」を製造(せいぞう)するときは、(たまご)白身(しろみ)だけを使うので、大量(たいりょう)黄身(きみ)(のこ)ってしまいます。そこで(のこ)った(たまご)黄身(きみ)小麦粉(こむぎこ)などを()ぜ、その中に、明石(あかし)でたくさんとれるタコを入れ、(まる)()いてみました。それが明石焼(あかしや)きのはじまりとされています。

残念(ざんねん)ながら、現在(げんざい)明石玉(あかしだま)は作られていません。日本女性(にほんじょせい)のヘアスタイル(Hair style)は変化(へんか)し、かんざしをする人も()ってしまいました。さらに、最近(さいきん)では、明石(あかし)のタコもあまりとれなくなってしまいました。けれども、「明石焼(あかしや)き」は今も人気のある食べ物です。「明石焼(あかしや)き」を食べながら、(とお)(むかし)、ここで(うつく)しい「明石玉(あかしだま)」が作られていたことを考えるのも、楽しいものです。

 文 :三浦暁子

写真:Yoshiko Jo

 (2021.9.1)

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© Kurosio Publishers

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