1880年代、パリ中心部(ちゅうしんぶ)で働(はたら)く人達(ひとたち)が、週末(しゅうまつ)にグランド・ジャット島(とう)に来て、散歩(さんぽ)や日光浴(にっこうよく)、舟遊(ふなあそ)びなどを楽しんだようです。スーラは、この島(しま)に遊(あそ)びに来た人々の様子(ようす)をこの大きいキャンバスに描(えが)きました。絵(え)の中には50人もの人がいるにもかかわらず、この絵(え)はなぜか静(しず)かで落(お)ち着(つ)いた雰囲気(ふんいき)がします。ほとんどがまっすぐ立っているか座(すわ)っていて、動きがあるのは、手前の犬と右上の子供(こども)だけです。また、多くの人が横(よこ)を向(む)いているのに対(たい)し、前を向(む)いているのは、中央(ちゅうおう)の白い服(ふく)を着た子供(こども)だけです。そのため、一瞬(いっしゅん)時間が止(と)まったような印象(いんしょう)を与(あた)えるのかもしれません。