Carnation, Lily, Lily, Rose by John Singer Sargent
1885-1886, Tate Britain, London
この絵(え)には、夕暮(ゆうぐ)れに提灯(ちょうちん)を持つ少女が二人描(えが)かれています。モデルは、サージェントの友人の子どもたちで、サージェントは髪(かみ)の色が明るい子を選(えら)んだそうです。日本から輸入(ゆにゅう)されたと思われる提灯(ちょうちん)や背後(はいご)のヤマユリから、当(とう)時(じ)、ヨーロッパで流行(りゅうこう)していたジャポニズムの影響(えいきょう)があると考えられます。
ヤマユリ(日本のユリ)
この絵(え)のタイトルは、ジョゼフ・マジンギ(1765年〜1844年)が歌った『汝(なんじ)、羊飼(ひつじか)いよ、告(つ)げよ(Ye Shepherds Tell Me!)』という歌の中にある歌詞(かし)「彼女(かのじょ)の頭(あたま)には花冠(かかん)、頭(あたま)にまいたカーネーション、リリー、リリー、ローズ」から来ています。これは、花の女神(めがみ)フローラがかぶっている花冠(かかん)(花(はな)の冠(かんむり))についての歌です。
カーネーションとローズ
元々(もともと)は、長方形(ちょうほうけい)の横(よこ)に長い絵(え)でしたが、サージェントは左側(ひだりがわ)を60センチ切り落(お)として、作品を正方形(せいほうけい)に近(ちか)づけたそうです。そのため、少女たちの背(せ)が高く見えるようになっています。
参考
https://www.tate.org.uk/art/artworks/sargent-carnation-lily-lily-rose-n01615
文:Naoko Ikegami
画像:パブリックドメイン
(2024.6.7)
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