ここでは、子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥というむずかしい漢字を使います。でも、他の言い方をしたら、これらの動物の名前は、すぐわかるでしょう。
では、どうしてねずみから十二支が始まるのでしょうか。こんな話があります。
昔々、神様が動物たちに「今日は12月31日だ。1月1日の朝、一番早くここに来たものを一年間動物の王様にする。」と言いました。
うしは、はやく歩くことができないので、31日の夜に出かけました。それを見たねずみは、牛の背中に乗って行きました。
1月1日、たくさんの動物が神様のところに出発しました。朝早く、とらとうさぎも出かけました。
たつとへびも一緒に出かけました。でも、たつの方が大きいので、へびが「どうぞ、先に行ってください」と道をゆずりました。
一番に神様のところに来た動物は、牛でした。ところが、あともう少しのところで、背中にいたねずみがピョンと飛び降りて、牛より先に神様のところに行きました。それで、ねずみが一番になりました。その後、うし、とら、うさぎ、たつ、へびと続きました。
うまは途中でおなかが空いて、草を食べていたので七番目に、ひつじは道に迷ったので八番目になりました。
さるといぬは走りながらけんかをしたので、遅れてしまいました。そこに、とりが間に入って「けんかはやめて」と言ったので、さる、とり、いぬの順番になりました。
最後にいのししがゆっくり着いて、十二支の順番が決まりました。
ねこもこの話を聞いていました。でも、ねずみが「出発は1月2日だよ。」とウソを教えたので、ねこは一日遅れて神様のところへ着きました。ねこは、十二支に入れなかったので、とてもおこりました。
この話は、本当かどうかわかりません。でも、今でもねこはねずみを追いかけるし、さるはいぬと仲良くないみたいですね。
文:Naoko Ikegami
イラスト:いらすとや/イラストAC/ジャパクリップ
(2024.2.2)
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