【西上州湯沢温泉】
仕事の後に「近場」で温泉を楽しもう!
みなさんは仕事で地方へ行った時、どんなところに泊まりますか? ほとんどの人が、町の中心部や駅の近くなど、移動するのに便利な場所を選ぶでしょう。実際にこのような場所には、ビジネスホテルが多く、急な出張の時にも便利です。ただ、仕事の後で、ちょっとぜいたくなものを食べたいとか、温泉にでも入って疲れをとりたいという人には、もの足りないと感じるかもしれません。今回はそんな人におすすめの場所へ行ってみましょう。
JR信越本線の電車
安中駅
安中市街を流れる碓氷川
金色の観音様がいる正龍寺
駅からの道のりでは、道路のすぐ横を流れる川(碓氷川)と、遠くに見える山の風景を身近に感じながら、散歩を楽しむことができます。途中には正龍寺というお寺もあり、金色の観音様がいます。さらに進むと目の前に橋が現れて、すぐ横は田んぼです。このあたりまで来ると車の数も少なくなります。
駅から少し歩くと周りは田園風景に
旅館の前にかかる橋
豊かな自然が広がる九十九川
一軒家の「湯沢温泉」
ここの温泉には特色があります。お湯の温度がもともと低い「冷鉱泉」なのです。「鉱泉」とは温泉と同じ意味です。普通、温泉は温度が高くて熱いものと思われていますが、実際には地下から出る時から温度が低いものもあり、25℃以下が「冷鉱泉」と呼ばれています。冷鉱泉でも、温泉の成分が決まった量以上に含まれていれば、身体に良い効果があるので「温泉」といいます。日本の温泉の中には、冷たい冷鉱泉にそのまま入ることができるところもありますが、ここ湯沢館では、冷鉱泉を熱で温めた後でお風呂に流していますので、冬でも心配はいりません。
脱衣室
浴衣とタオルが付いてくる
ホットな「冷鉱泉」でポカポカに!
写真1:ビジネス客向けのコース料理
写真2-4:ちょっとぜいたくな会席プランの料理
お風呂から出たら、食事を楽しみます。上の写真1はビジネス客向けのコースですが、料理の種類がかなり多く、味もびっくりするほどの美味しさです。実は湯沢館の料理人は以前、調理師(レストランなどで客に出すための料理を作る資格)の専門学校で教えていたことがある人なのです。もし食べることが大好きなら、ちょっとぜいたくな会席プランの料理(宴会で出されるような豪華な料理)(写真2-4)を試してみるのも良いでしょう。
落ち着いた和室でゆっくりできる
部屋から見た外の風景
旅館の和室の部屋からは、来るときに通ってきた橋と川の風景が見えます。近くには学校があるだけで、周りはとても静かな環境です。窓の外には時々、昆虫がやってきます。川では、鳥たちも豊かな自然を味わっていました。
昆虫や鳥たちの姿もすぐ近くに
仕事の後に、近場で温泉を楽しむ旅、いかがでしたか?日本の温泉旅館やホテルの中には、ビジネスでその場所へ行く人のために、値段が安い宿泊のプランを販売しているところがあります。次回、仕事で地方へ行く時には、みなさんも少しだけ足を延ばして、温泉の旅を加えてみてはどうでしょう。
文:白石誠
写真:白石誠
(2024.3.1)