お寺と神社
日本にはたくさんお寺や神社がありますね。行ったことがない人もいるかもしれません。でも、金閣寺や銀閣寺や伏見稲荷神社や平安神宮の名前を聞いたことはありませんか。
金閣寺
銀閣寺
伏見稲荷神社
平安神宮
日本にお寺は77,000以上、神社は81,000以上あります。では、お寺と神社はどうちがうのでしょう。
まず、お寺は仏教(Buddhism) の建物ですが、神社は神道(Shinto) の建物です。仏教はインドから中国を通って日本に来ました。しかし、神道は日本にふるくからあるもので、山、海、石、木など自然(nature) の中に多くの神様がいると考えます。ですから、仏教には「経典」(教科書みたいなもの)がありますが、神道にはありません。
経典
つぎに、神社には「鳥居」があります。赤い鳥居が多いですが、木や石の「鳥居」もあります。お寺にも「山門」という門があって、これらは、私たちが住む世界を分けています。
靖国神社の鳥居
明治神宮の鳥居
建長寺山門
浅草寺雷門
三番目に、神社につとめる男の人は「神主」や「神職」といい、女の人は「巫女」といいます。お寺につとめる男の人は、「僧侶」または、「お坊さん」ともいいます。女の人は「尼」といいます。
神主
僧侶
巫女
尼
四番目に、お寺の中には仏像があり、私たちは見ることができます。鎌倉の大仏や奈良の大仏が有名ですね。しかし、神道には自然の中に目に見えない神様がいますから、私たちは神社の中を見ることができません。
鎌倉の大仏
奈良の大仏
五番目に、神社でけっこんしきをする人がいます。けっこんしきでは、男の人も女の人もきものを着ます。しかし、おそうしきは神社ではしません。ですから、多くの人がお寺でおそうしきをします。おそうしきでは、みんな黒い服やきものを着ます。
神社でのけっこんしき
お寺でのおそうしき
さいごに、人々はお正月にお寺にも神社にも行きます。お寺ではしずかに手をあわせていのりますが、神社では二かいあたまを下げ、二かい手をたたいて、その後あたまを下げていのります。
お寺で
神社で
人々は神社で神様に家ぞくが元気でいることをおねがいすることが多いですが、お寺では先祖(ancestors)にありがとうという気持ちをつたえることが多いです。
日本には、小さいお寺や神社もたくさんあります。ホテルや旅館の近くにもあるかもしれませんよ。
文:Naoko Ikegami
イラスト:いらすとや
写真:Naoko Ikegami/フォトAC/パブリックドメインQ
(2022.12.2)