冬の食べ物
寒い日が続く冬は、温かいものが食べたいですね。ラーメンやうどんなどの麺類、または、おでんなどの鍋もいいですね。みなさんは、冬にどんなものが食べたいですか。
今は、一年中食べられる野菜や果物が増えましたが、やはり野菜や果物には「旬」という一番おいしい季節があります。冬が旬の野菜や果物を見てみましょう。
1.根菜類(大根、かぶ、にんじん、山芋など)
大根、かぶ、にんじん、山芋などは「根菜」と呼ばれ、土の中にある部分を食べます。根菜は、水分が少なく固いものが多いので、シチューや鍋料理などの材料としてよく使われます。また、熱を加えると柔らかくなるだけでなく、甘くなるので、みそ汁やスープなどにも適しています。
2.葉菜類(春菊、小松菜、水菜、白菜など)
春菊、小松菜、水菜、白菜なども、鍋に入れて食べることが多いです。特に春菊には、カルシウム(calcium)、マグネシウム(magnesium)、葉酸(folic acid)など、小松菜にはカロテン(carotin)、ビタミンC(Vitamin C)、鉄分(iron)などが含まれているので、体にいい野菜です。また、水菜にはミネラル(mineral)やカリウム(calcium)が含まれています。
3.柑橘類(みかん、すだち、かぼす、ゆずなど)
皮が柔らかくて甘いみかんは、寒い冬が食べ頃(食べるのに一番いいとき)です。すだち、かぼす、ゆずなどは、鍋料理で使うとさっぱりした味になります。
冬の料理といえば、鍋料理です。日本中にいろいろな種類の鍋料理があり、家族や友だちなど何人かの人と一緒に鍋を囲んでいただきます。
4.おでん
おでんは、大根、練り物(魚の身をすりつぶして蒸したもの)、こんにゃく、卵などを出汁で煮た料理です。長く煮ると、味が染みておいしくなります。温かいおでんは、コンビニや屋台でも人気のメニューです。
5.寄せ鍋
寄せ鍋には、魚、肉、野菜などいろいろな材料を入れます。家庭や地域によってさまざまな味付けがあり、きのこや貝などで出汁を取ったり、味噌を入れるところもあります。最後にご飯、ラーメンやうどんなどの麺類を入れることもあります。
6.水炊き
水に材料を入れて煮たことから「水炊き」と呼ばれるようになったようです。水炊きは、昆布などでとった薄い出汁に野菜や豆腐、肉類を入れて作ります。九州では鶏の水炊きが有名ですが、関西では豚肉や牛肉も使います。野菜は白菜、水菜、春菊など冬の代表的な野菜を入れ、レモンやゆず、すだちなどが入った「ポン酢しょうゆ」でいただきます。
7.すき焼き
すき焼きの材料は、牛肉、野菜(白菜、春菊、ねぎなど)、調味料(しょうゆ、砂糖、酒など)です。すき焼きは、関東と関西で作り方が違います。関東では先に調味料や出汁を入れてから肉や野菜を入れて煮ます。関西では先に肉を焼いてから、野菜を加え、最後に調味料や出汁を入れます。食べるときは、溶いた生卵につけていただきます。
この他に、お正月になると、おせち料理をいただきます。おせち料理は地方によって違いがあり、さまざまな種類があります。新しい年の喜びを重ねる、という意味で「重箱」と呼ばれる入れ物に料理を入れます。またおせち料理と一緒に食べる「お雑煮」という、餅を使った料理がありますが、これも日本各地でいろいろな種類があります。
最後に、冬の魚も見ておきましょう。
8.フグ(河豚)
フグは毒を持っている魚ですが、とてもきれいな白身の魚です。「てっちり」と呼ばれる鍋料理もあります。また「てっさ」と呼ばれる刺身もとてもおいしいです。
9.タラ(鱈)
その身が雪のように白いことから「魚へん」に「雪」と書くタラは、寒いところにすんでいる魚です。「鱈ちり」は、鱈を使った鍋料理です。
10.アンコウ(鮟鱇)
アンコウは大きい口の魚です。見た目は怖いですが、その白身は鍋料理に欠かせません。また、肝臓(liver)は「あん肝」と呼ばれ「海のフォアグラ(Foie gras)」とも言われています。
日本の冬にはおいしいものがあふれていますね。ぜひ、楽しんでください。
文:Naoko Ikegami
画像:写真AC/イラストAC
(2025.2.7)