島根県

島根県は、日本の西の方、中国地方にある県です。北は日本海に面していて、南は広島県などに接しています。県庁所在地は「松江市」です。自然と歴史、伝説がたくさん存在する魅力あふれる県です。
面積と人口
島根県の面積は約6,708平方キロメートルで、全国47都道府県の中で19番目の広さがあります。しかし、人口は約65万人と少なく、全国で2番目に少ない県です。自然がたくさん残っていて、空気や水もとてもきれいです。
観光名所
●出雲大社
島根県といえば、まず思い浮かぶのがこの神社ではないでしょうか。日本に存在する神社の中でも歴史があり大切な神社のひとつで、縁結びの神様として有名です。大きなしめ縄や屋根が参拝客の目を引きます。10月には全国の神様が出雲大社に集まると言われていて、島根県では10月のことを「神在月」と呼んでいます。(他の県では神様がいなくなるため、「神無月」と言います。)

約1300年前の書物にも登場する歴史ある出雲大社

お堀から見上げる松江城の天守閣も絶景です
●石見銀山
2007年にユネスコの世界文化遺産に登録された銀の鉱山です。昔はここでたくさんの銀がとれていて、日本だけでなく外国にも輸出されていました。今はその跡を見学することができ、当時の町並みも残っています。

500年前から銀を掘っていた、とても古い歴史がある石見銀山
●隠岐諸島
日本海にある島々で、自然がとても豊かです。その昔、天皇や政治家の島流し先であったため、これまでの歴史の中でもたびたび登場してきた島です。
今は美しい海と山を楽しめる観光地として有名で、ユネスコ世界ジオパークにも登録されています。フェリーに乗って行く旅も、特別な体験になります。

夕日があたると、まるでローソクに火がともったように見えるローソク岩などが有名
● しじみ
宍道湖という湖でとれるしじみは、小さいけれどうまみがぎっしりつまっています。おみそ汁にすると、体にいいと言われています。

しじみに含まれるオルニチンは肝臓の働きにいいと言われている
●出雲そば
そばの実の皮ごとひいた黒っぽいそばで、香りが強くてコシがあります。「割子そば」という、丸いお椀にそばを盛り、何段にも重ねて出すスタイルが有名です。

少し甘めのつけ汁とたっぷりの薬味でおいしく食べられます
歴史的な成り立ち
島根県には、神話や伝説が多く残っています。日本最古の書物『古事記』や『日本書紀』には、島根の出雲地方がたくさん出てきます。
● ヤマタノオロチとスサノオノミコト
出雲に伝わる有名な神話のひとつに、スサノオノミコトという神様が、大きなヘビ「ヤマタノオロチ」を退治して、クシナダヒメという女性を助ける話があります。このときスサノオノミコトが見つけた「草薙剣」は、日本の三種の神器(天皇が代々受け継いできた三つの宝物)のひとつとして伝わっています。

草薙剣に加えて、八咫鏡、八尺瓊勾玉を三種の神器という
また、今の島根県は、むかし「出雲の国」と「石見の国」という2つの国に分かれていました。出雲は神話や信仰の中心、石見は銀山や港町などの産業の中心として、それぞれちがった歴史を歩んできました。
まとめ
島根県は、歴史や神話がたくさん残る、ふしぎでおもしろい県です。出雲大社のように神様に会いに行く場所があり、石見銀山のように世界に誇れる歴史のある場所もあります。しじみや出雲そばなど、おいしい食べものもたくさんあります。とても自然が豊かで、ゆったりとした時間を楽しむことができる場所です。日本の昔の物語にふれたい人や、静かで心が落ちつく旅をしたい人にぴったりの県といえるでしょう。
文:鈴木大
画像:素材ライブラリー/photoAC/Adobe Stock/しまね観光ナビ
(2025.6.6)