高知県
四国の南にある高知県は、太平洋に面している自然豊かな県です。四国には全部で4つの県がありますが、高知県はその中でも一番面積が大きく、自然の美しさや歴史、文化、食べものなどたくさんの魅力があります。
高知県の面積はおよそ7,100平方キロメートルあり、これは全国で18番目の広さです。ただ、山や森の占める割合が多いため、人が住んでいる場所は限られており、人口は約65万人です。これは全国で45番目の少なさです。
日本有数の清流である仁淀川(左)と四万十川(右)
観光名所
●高知城
高知市の中心にある高知城は江戸時代に建てられたお城で、天守や本丸御殿が今も残っているすごいお城です。お城の中を見学することができ、昔の人々のくらしを知ることができます。このように建てられたままの天守が残っているお城を「現存12天守」と言います。
江戸時代の天守や本丸御殿を残す貴重なお城
●桂浜
太平洋に面したきれいな海岸で、白い砂浜と青い海の景色がすばらしい場所です。ここには江戸時代末期に活躍した維新志士・坂本龍馬の大きな銅像が建てられています。また、月の名所としても有名です。
太平洋のはるか向こうの外国に思いをはせるかのような坂本龍馬像
高知市にある地元の食べものやおみやげが集まるにぎやかな市場です。かつおのたたきや、ゆずを使った料理など高知の特産品の味が楽しめます。お店で買ったものを自由に使えるテーブル席で持ち寄って食べるスタイルなので、様々なお店の味を食べ歩き感覚で楽しむのにうってつけです。
地元の名産を食べるのにおすすめなひろめ市場
名物・特産品
高知県を代表する食べものといえば「かつおのたたき」です。新鮮なかつおの表面を藁焼きの火で豪快にあぶってから、高知特産のゆずから作るポン酢やニンニク、ネギなどの薬味と一緒に食べます。藁焼きの香ばしい香りとポン酢のさっぱりした味が人気です。
藁を燃やした強い火力で豪快にあぶって作るかつおのたたき
甘みと酸味のバランスが絶妙な土佐文旦
料理の味を引き立てる陰のMVP・ゆず
●土佐の酒
高知県は水がきれいなため、お酒(=日本酒)作りにも向いています。「土佐酒」と呼ばれ、県内には19の酒蔵があり、それぞれに特徴あるお酒を作っています。先に紹介したかつおのたたきとの相性も良い辛口のお酒が多い傾向があります。もちろん、お酒は大人だけの楽しみです!
歴史
高知県には古くから人が住んでおり、弥生時代の遺跡としては南国市の田村遺跡群、香南市の高田遺跡があるようです。
また高知県の歴史上で特に有名なのが、坂本龍馬です。彼は江戸時代の終わりごろに、海外に開かれた日本を作るために力を尽くした人物で、明治維新の立役者として知られています。
高知県では今でも坂本龍馬の人気が高く、「坂本龍馬記念館」などゆかりの場所がたくさんあります。
坂本龍馬の生涯を知ることができる記念館も人気スポットです
人と文化
高知県の人たちは元気で明るく、お祭りやイベントが好きで、夏に行われる「よさこい祭り」はとてもにぎやかで、踊りや音楽で街中が明るくなります。
よさこい祭りは1954年8月に始まったもので、約200のチーム、18,000人の踊り手が参加するエネルギッシュな夏のイベントです。鳴子という道具を手にして踊ります。
このよさこい祭りを起源にして、今では北海道札幌市の「YOSAKOIソーラン祭り」や愛知県名古屋市の「にっぽんど真ん中祭り」など全国に広がり、各地でよさこいのイベントが開かれています。
皆さんもぜひ高知県を訪れて、その魅力に触れてみてください。
夏の風物詩・よさこい祭り。炎天下にも関わらず多くの参加者が集まります
文:鈴木大
写真:素材ライブラリー/photoAC/Adobe Stock/高知県立坂本龍馬記念館
(2025.11.25)