耳をすませて
日本語では、雨は「ぽつぽつ」「しとしと」「ざあざあ」のようにふり、風は、「そよそよ」「ざわざわ」「びゅうびゅう」のようにふきます。それぞれどんな雨のふり方、どんな風のふき方か、想像してみてください。このような擬音語は、英語など外国語にもありますが、聞こえたままの音をくり返す擬音語の数は、日本語の場合、英語の3~5倍あると言われ、言葉と文化の一つの特色となっています。
ふり始めたまばらな雨は「ぽつぽつ」、静かにふる雨は「しとしと」、そして、はげしくふり続く雨は「ざあざあ」。静かにふく風は「そよそよ」、草や木の枝をゆらす風は「ざわざわ」、はげしく強くふく風は「びゅうびゅう」と、自然が言葉になって私たちに語りかけます。
「ごろごろ」「しんしん」「ざぶんざぶん」も、自然の現象を表す擬音語です。どれが波か、どれが雪か、また、どれが雷か、耳をすませてみてください。