雨(あめ)

皆みなさんは、雨あめの日ひが好すきですか。雨あめがきらいな人ひとは多おおいかもしれません。

「雨あめ」が降ふったら、外そとに出でることができません。家いえの中なかで本ほんを読よんだり、音楽おんがくを聞きいたりしますよね。

でも、「雨あめ」は私達わたしたちの生活せいかつにとても大切たいせつなものです。

まず、雨あめは米こめや野菜やさいに一番必要いちばんひつようなものです。日本にほんでは、６月がつから７月がつごろ雨あめの日ひが続つづきます。これを「梅雨つゆ」と言いいます。ちょうど梅うめの実みが黄色きいろや赤あかになるころに降ふりますから、梅雨つゆと呼よばれています。

梅うめの実み

日本にほんでは、この梅雨つゆの少すこし前まえに田植たうえをします。田植たうえは、稲いねの苗なえを水田すいでんに植うえることです。雨あめが少すくなかったら、米こめや野菜やさいは大おおきくなりません。雨あめは、毎年まいとし同おなじ時期じきに降ふりますから、米こめを作つくる人ひとにはうれしい雨あめと言いえるでしょう。これと同おなじ事ことが、魚さかななどの海うみの生いき物ものにも言いうことができます。

稲いねの苗なえ

田植たうえ

水田すいでん

山やまでも雨あめが降ふります。山やまにはたくさん木きがありますから、秋あきになったら木きの葉はが落おちます。この落おち葉ばが土つちの栄養えいよう（nourishments）になって、雨あめの中なかに流ながれます。栄養えいようがたくさんある雨あめは川かわに行いきます。そしてどんどん川かわを通とおって、最後さいごに海うみに流ながれます。

山やまの雨あめ

山やまの雨あめが川かわに流ながれる

川かわから海うみへ

海うみに流ながれた水みずはたくさんミネラル（mineral）がありますから、プランクトン（plankton）のえさになります。プランクトンが多おおいところには、そのプランクトンを食たべに小ちいさい魚さかなが集あつまって来きます。すると、その小ちいさい魚さかなを食たべに大おおきい魚さかなが集あつまって来きます。このように、海うみにも雨あめからの栄養えいようをもらって大おおきくなる生いき物ものがたくさんいます。

プランクトン

プランクトンを食たべる小ちいさい魚さかなと小ちいさい魚さかなを食たべる大おおきい魚さかな

その他ほかにも、雨あめを利用りようして色々いろいろなことができます。例たとえば、ダムに雨あめを貯ためて電気でんきを作つくります。水みずの力ちからで電気でんきを作つくる水力発電すいりょくはつでんです。梅雨つゆが終おわって夏なつになったら、暑あつい日ひが続つづきます。日本にほんでは、夏なつは気温きおんが35℃（95℉）以上いじょうになる日ひもありますから、たくさんの人ひとがエアコン（air conditioner）を使つかいます。ですから、たくさんの電気でんきが必要ひつようになります。

ダム　水みずの力ちからで電気でんきを作つくる

もし、雨あめが降ふらなかったら、どうなるでしょう。水みずが足たりなくなったら、米こめや野菜やさいだけではなく、海うみの生いき物ものも大おおきくなりません。そのうえに、電気でんきや、工場こうじょうで使つかう水みず、毎日まいにちの食事しょくじ、掃除そうじ、お風呂ふろなどに使つかう水みずが足たりなくなったら、私達わたしたちの生活せいかつはできなくなります。

雨あめの日ひに外そとに出でることができないのは残念ざんねんですが、私達わたしたちの生活せいかつに、雨あめはとても大切たいせつなものなのです。

文：Naoko Ikegami

写真：フォトAC／pro.foto／photolibrary

（2022.12.2）