蔵王（ざおう） - 日本語多読道場 yomujp

蔵王(ざおう)

蔵王(ざおう)は山形県(やまがたけん)と宮城県(みやぎけん)の間(あいだ)にある高(たか)い山(やま)です。ひとつの山(やま)の名前(なまえ)ではなく、ならんでいる山々(やまやま)を「蔵王(ざおう)」と呼(よ)びます。

蔵王(ざおう)

蔵王(ざおう)の一番(いちばん)高(たか)いところには湖(みずうみ)があります。この湖(みずうみ)は「お釜(かま)」と呼(よ)ばれています。釜(かま)はご飯(はん)をたくときに使(つか)う道具(どうぐ)です。それと形(かたち)が似(に)ているので、お釜(かま)という名前(なまえ)になりました。蔵王(ざおう)は火山(かざん)で、今(いま)までに何回(なんかい)も噴火(ふんか)しています。一番(いちばん)近(ちか)いところでは、1895年(ねん)に噴火(ふんか)したそうです。噴火(ふんか)した後(あと)、火口(かこう)に雨(あめ)や雪(ゆき)の水(みず)がたまります。そうしてできたのが、お釜(かま)です。ですから、魚(さかな)など生(い)き物(もの)はいません。お釜(かま)は不思議(ふしぎ)な湖(みずうみ)だと言(い)われています。天気(てんき)や時間(じかん)でいろいろな色(いろ)に見(み)えるからです。それで、「五色沼(ごしきぬま)」とも呼(よ)ばれています。

お釜(かま)

蔵王(ざおう)は火山(かざん)なので、蔵王(ざおう)のまわりには温泉(おんせん)があります。その中(なか)でも山形県(やまがたけん)の蔵王温泉(ざおうおんせん)は歴史(れきし)が古(ふる)くて、1000年(ねん)以上前(いじょうまえ)からあったそうです。100年前(ねんまえ)ぐらいにスキー場(じょう)ができて、お客(きゃく)さんが増(ふ)えました。そして、旅館(りょかん)やホテルがたくさん建(た)てられました。蔵王温泉(ざおうおんせん)のお湯(ゆ)は、肌(はだ)がきれいになるそうです。それで、「美人(びじん)づくりの湯(ゆ)」と言(い)われています。

蔵王温泉(ざおうおんせん)

蔵王(ざおう)には日本一(にほんいち)のスキー場(じょう)があります。蔵王温泉(ざおうおんせん)スキー場(じょう)は305ヘクタール（ha）もあって、とても広(ひろ)いです。一番(いちばん)長(なが)いコースは9,000メートル（m）もあります。それ以外(いがい)にも、いろいろなコースがあって、スキーがはじめての人(ひと)も上手(じょうず)な人(ひと)も楽(たの)しむことができます。雪(ゆき)もパウダースノーで、さらさらしていてすべりやすいです。

蔵王温泉(ざおうおんせん)スキー場(じょう)

蔵王(ざおう)では、春(はる)や夏(なつ)にさまざまな花(はな)が咲(さ)きます。トレッキングに来(く)る人(ひと)も多(おお)いです。

トレッキング

秋(あき)は紅葉(こうよう)で山(やま)が赤(あか)や黄色(きいろ)になります。車(くるま)やバイクで蔵王(ざおう)エコーラインを走(はし)ると、気持(きも)ちがいいです。

蔵王(ざおう)エコーラインの紅葉(こうよう)

冬(ふゆ)の蔵王(ざおう)では樹氷(じゅひょう)が見(み)られます。樹氷(じゅひょう)は海(うみ)からの強(つよ)い風(かぜ)が木(き)にぶつかって氷(こおり)になり、そこに雪(ゆき)が降(ふ)ってできるのです。樹氷(じゅひょう)は世界(せかい)でもめずらしいもので、なかなか見(み)ることができません。

樹氷(じゅひょう)

蔵王(ざおう)にはロープウェイがあります。ロープウェイに乗(の)って高(たか)いところから紅葉(こうよう)や樹氷(じゅひょう)を見(み)るのもおすすめです。

蔵王(ざおう)ロープウェイ

みなさんは、どの季節(きせつ)に蔵王(ざおう)に行(い)ってみたいですか？

文：遠藤和彦
写真：宮城県観光プロモーション推進室／やまがたの広報写真ライブラリー
(2021.7.26)