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神戸(こうべ)とはどんな町か?

神戸市(こうべし)兵庫県(ひょうごけん)の南に位置(いち)しています。県庁所在地(けんちょうしょざいち)であり、人口(じんこう)は150万人を()える大きな町です。かつては多くの人が、神戸(こうべ)を「ハイカラ」な町と考えていました。「ハイカラ」という言葉(ことば)辞書(じしょ)でひくと、「西洋風(せいようふう)気取(きど)ること」「流行(りゅうこう)()って新しがること」と説明(せつめい)されています。神戸(こうべ)の町は西洋風(せいようふう)文化(ぶんか)が早くから入ったところです。外国人が()らしていた西洋風(せいようふう)(やかた)()(なら)地域(ちいき)もあります。西洋(せいよう)習慣(しゅうかん)をほかよりも早く()()れたところでもあります。ジャズ(jazz)やゴルフ(golf)は、神戸(こうべ)の人たちが、日本で一番(いちばん)早く()()れたと考えられています。
ではなぜ、神戸(こうべ)西洋(せいよう)影響(えいきょう)を強く()けたのでしょう。それは、神戸(こうべ)港町(みなとまち)であったことと(ふか)関係(かんけい)があります。地形(ちけい)を見ると、その(なぞ)()けます。十分(じゅうぶん)(ふか)さがある扇型(おうぎがた)()()は、(みなと)をつくるのに理想的(りそうてき)(かたち)です。経済(けいざい)中心(ちゅうしん)である大阪(おおさか)から30キロ(km)くらいの場所(ばしょ)にあることも、貿易港(ぼうえきこう)として有利(ゆうり)条件(じょうけん)となりました。港町(みなとまち)として知られる神戸(こうべ)は、外国との交流(こうりゅう)(ゆた)かな場所(ばしょ)です。現在(げんざい)も、豪華客船(ごうかきゃくせん)がとまるところでもあります。さらには、多くのコンテナ(せん)()()しています。神戸(こうべ)現在(げんざい)港町(みなとまち)として活動(かつどう)しています。同時(どうじ)に、長い歴史(れきし)のある古い町でもあります。8世紀(せいき)には、すでに海外に()けて開かれていました。神戸(こうべ)について考えるとき、港町(みなとまち)であることを考えることが大切だと思います。

そして、神戸(こうべ)住宅(じゅうたく)商店(しょうてん)のあるエリアは(かぎ)られたものであることも(わす)れてはならないでしょう。北に六甲(ろっこう)()ばれる山とそれに(つら)なる山々(やまやま)があり、南には海があります。そのため、山と海に(はさ)まれた(はば)3キロ(km)程度(ていど)(ほそ)く長い地域(ちいき)に、神戸(こうべ)の人は住んできました。最近(さいきん)では、海岸部(かいがんぶ)()()てて、新しく土地(とち)をつくっていますが、それでも限界(げんかい)はあります。山と海に(はさ)まれて(よこ)たわる土地(とち)、それが神戸(こうべ)のすがたと言えるのではないでしょうか。けれども、その特徴(とくちょう)()かして()らすこともできます。町全体(ぜんたい)が小さくまとまっているので、住むところと(はたら)くところ、そして、休養(きゅうよう)したり(あそ)んだりする場所(ばしょ)集中(しゅうちゅう)してあるのです。これはとても便利(べんり)なことです。

神戸(こうべ)の町を知るために、いくつかの観光(かんこう)スポットをめぐりながら、一緒(いっしょ)神戸散歩(こうべさんぽ)をしていきたいと思います。実際(じっさい)に足を運んで、なるべく具体的(ぐたいてき)に、神戸(こうべ)魅力(みりょく)(さぐ)りたいと思います。私は神戸(こうべ)に40年近く住んでいますが、案外(あんがい)、行っていないところが多いことに(おどろ)きます。住んでいるところは知らない、そんなものかもしれません。

文:三浦暁子

写真: 岡野秀夫

(2021.3.28)

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