富士山（ふじさん） - 日本語多読道場 yomujp

富士山(ふじさん)

日本で一番(いちばん)高い山といえば、富士山(ふじさん)です。高さは3776mで、高いだけでなく、とても美(うつく)しい山です。遠(とお)くから見ると、きれいな三角形(さんかっけい)に見えます。

北から見た富士山(ふじさん

南から見た富士山(ふじさん

東京(とうきょう)からも富士山(ふじさん)が見えるのを知っていますか。富士山(ふじさん)のまわりにはあまり高い山がありません。今でも高いビルなどから富士山(ふじさん)が見えます。

東京(とうきょう)のビルから見える富士山(ふじさん

東京(とうきょう)の空港(くうこう)から見(み)える富士山(ふじさん

昔(むかし)はもっとよく富士山(ふじさん)を見ることができました。江戸(えど)（今の東京(とうきょう)）から見た富士山(ふじさん)の絵(え)も残(のこ)っています。

江戸(えど)から見た富士山(ふじさん)の絵(え)

葛飾北斎(かつしかほくさい)「富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)江戸日本橋(えどにほんばし)」

また、富士山(ふじさん)が見える場所(ばしょ)には、今でも「富士見(ふじみ)」という名前がつけられています。

「富士見 ( ふじみ ) 」という名前がつけられた坂 ( さか

富士山(ふじさん)は火山(かざん)です。今から300年以上前に大きな噴火(ふんか)が起こりました。飛行機(ひこうき)から富士山(ふじさん)を見ると、横(よこ)に大きな穴(あな)のようなものが見えます。ここから噴火(ふんか)したのです。噴火(ふんか)は２週間以上続(つづ)き、江戸(えど)（今の東京(とうきょう)）にも火山灰(かざんばい)が飛(と)んできたそうです。

飛行機(ひこうき)から見た今の富士山(ふじさん

昔(むかし)の噴火(ふんか)でできた穴(あな

富士山(ふじさん)はこの噴火(ふんか)の前にも何度も噴火(ふんか)していました。噴火(ふんか)で流(なが)れ出(で)た溶岩(ようがん)は、富士山(ふじさん)のまわりで固(かた)まります。富士山(ふじさん)に降(ふ)った雨は、その固(かた)まった溶岩(ようがん)を何年もかけて通ることで、きれいな地下水(ちかすい)になります。その地下水(ちかすい)はいろいろな場所(ばしょ)からあふれてきて、泉(いずみ)になります。忍野八海(おしのはっかい)や白糸(しらいと)の滝(たき)、柿田川湧水(かきたがわゆうすい)などです。

忍野八海(おしのはっかい

白糸(しらいと)の滝(たき

柿田川湧水(かきたがわゆうすい

昔(むかし)から日本人は富士山(ふじさん)が大好(だいす)きでした。そのころは写真がなかったので、富士山(ふじさん)を絵(え)にかきました。みなさんは、葛飾北斎(かつしかほくさい)（1760-1849）を知っていますか？　約(やく)200年前にいた有名な日本人の画家(がか)です。彼(かれ)の絵(え)に「神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」という有名な作品(さくひん)があります。この作品(さくひん)で、北斎(ほくさい)は富士山(ふじさん)と海と小さい船(ふね)をかきました。北斎(ほくさい)は、ゴッホ（Vincent van Gogh、1853-1890）などヨーロッパの画家(がか)にも大きな影響(えいきょう)を与(あた)えたと言われています。

葛飾北斎(かつしかほくさい)「冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)」

今でも、海から見た富士山(ふじさん)はとてもきれいです。

海から見た富士山(ふじさん

富士山(ふじさん)を見るなら、空気(くうき)がすんでいる冬がおすすめですよ。雪(ゆき)がたくさん積(つ)もった美(うつく)しい富士山(ふじさん)をぜひ見に行ってください。

文・写真：岡野秀夫

リライト：遠藤和彦

(2021.7.26)